定抵抗発熱体
鉄クロム線、カンタル線など1300度くらいまでの電気炉に使用します。加工性が良いのでコイル状や波状に加工して炉内の壁面に埋め込んだり貼り付けたりセラミックパイプに巻きつけたりして使用します。
炭化珪素発熱体
1500℃くらいまでの電気炉に使用します。棒状や筒状の発熱体です。試用期間によって抵抗が変わる経年変化が起こってきます。そのため発熱体劣化時にはすべての発熱体を交換します。また、温度の変化によっても抵抗が変わってくるので制御装置が高価になります。
表面負荷と壁負荷
表面負荷
これは発熱体の寿命を左右する大切な値になります。同じ炉内温度では表面負荷の値が高いとヒーターの劣化が早くなります。当社では長年の経験よりこの値をできるだけ低くするようにしています。
この値は最高使用温度でも違ってきます。これを低くするには同じ電気容量に対し線の径をできるだけ太くしヒーターの表面積を大きくしています。
わたくしはそこの馬を置く場所に板で小さなしきいをつけて一疋の山羊を飼いました。毎朝その乳をしぼってつめたいパンをひたしてたべ、それから黒い革のかばんへすこしの書類や雑誌を入れ、靴もきれいにみがき、並木のポプラの影法師を大股にわたって市の役所へ出て行くのでした。
壁負荷
この値を大きくすると炉内温度に対して実際のヒーター表面温度の開きが大きくなり最高使用温度を超えてることになります。急昇温の場合に注意を要します。
発熱体温度には、炉壁での電力密度、抵抗発熱体の表面負荷密度および熱伝条件が直接的に関係します
発熱体の劣化
抵抗発熱体
炭化珪素発熱体
この寿命は高温度に使用するほど短くなりますが表面負荷密度を小さくとればヒーター温度が炉内温度との開きが少なくなり寿命も長くなります。
二珪化モリブデン
伝熱の3要素
熱伝導
熱伝導は物体が移動せず直接触れ合うことにより、熱伝達は流体の流れを媒介させることにより間接的に熱を伝える。物質の移動を伴わず熱が伝わること。たとえば体内の血液は体表面に熱を伝えているのも熱伝導といえる。物質により固有の熱伝導率λがあり、これが小さいのがセラミックファイバーであり断熱レンガである。これらの選定で外部への放熱による熱損失が決まり省エネにもつながる。
熱伝達(対流伝熱)
熱伝熱とは、伝熱中に静止していない流体の伝熱過程を一般的に言うものですなわち流体自身の位置関係の変化にともなう熱移動のことである。そして比重の差に基づいて起こるものを自然対流、外部からのエネルギーに基づくものを強制対流という。灯油窯やガス窯の加熱がこれによるものである。
熱放射(ふく射)
熱放射は、物体が電磁波を出し、他の物体が吸収することによって熱を運ぶ。地球が太陽から熱を受けて地表の温度を保っているのは熱放射の例である。電気加熱もヒーターからの輻射熱によって対象物が加熱される。